応用問題は「ひらめき」が必要だと思っていませんか
応用問題が解けない理由として、
「発想力がない」「センスがない」と思ってしまう人は少なくありません。
でも、実際に応用問題が解ける生徒の多くは、最初から正解の解き方を思いついているわけではありません。
むしろ、
- よく分からない状態でも
- とりあえず手を動かし
- 知っていることを一つずつ試している
という姿勢で問題に向き合っています。
応用問題を解く力は、特別なひらめきではなく、**試し続ける力(試行力)**によって支えられています。
解き方は「無から有を生み出す」ものではない
応用問題の解き方は、何もないところから突然アイデアを生み出す作業ではありません。
実際には、
- これまでに習ったこと
- どこかで見た考え方
- 使えるかもしれない公式や整理の仕方
を、一つずつ順番に当てはめていく作業です。
うまくいかない方法を一度試すことも、間違った方向に進んでみることも、応用問題では当たり前に起こります。
大切なのは「最初から正解を当てにいくこと」ではなく、知っている手段を順に試していくことです。
手が止まってしまう生徒に起きていること
応用問題が解けない生徒を見ていると、次のような状態になっていることがよくあります。
- 解き方が思いつかないと、何も書かずに止まってしまう
- 正解のルートが分からないと、そこで考えるのをやめてしまう
- 「合っているかどうか分からない」ことを極端に嫌がる
これは能力が足りないからではありません。
「試してみる」という発想が弱いだけの場合が多いのです。
応用問題では、途中で失敗することや、一度書いた式が使えなくなることも含めて、すべてが「考えている途中」です。
まずは「止まらない」ことが大切です。
試し続けられるかどうかは「自信」で決まる
わからない問題に対して、何度も試してみることができるかどうかは、気合いや性格の問題ではありません。
大きく影響しているのは、自信があるかどうかです。
この自信は、根拠のないものではありません。多くの場合、
「あれだけ練習したんだから、解けないわけがない」
という、練習量に裏づけられた自信です。
知識があいまいだと、試すことすらできない
試してみるためには、そもそも「使える手法」を持っていなければいけません。
たとえば、九九があいまいな状態では、筆算のかけ算を安心して使うことはできません。
数学でも同じで、
- 基礎的な計算
- 教科書に例題として載っている手法
これらが確かなものになっていないと、「とりあえずやってみる」こと自体が難しくなります。
逆に言えば、基本的な手法を何度も練習して身につけておくことで、試してみる勇気が生まれます。
知識と経験が、自信を育てる
自分が使える手法が、
- はっきり分かっていて
- 数も十分にあり
- いつでも使える状態
になっていると、それがそのまま自信につながります。
さらに、応用問題を解いた経験が積み重なると、「今回も何とかなるはずだ」という感覚が生まれます。
- 知識が増える
- 試せる手段が増える
- 試し続けられる
- 解ける経験が増える
このような良いスパイラルが回り始めます。
試行力を高めるためにできること
応用問題に取り組むときは、次のような行動を意識してみてください。
- 仮の数を入れて考えてみる
- 図や表にして整理してみる
- 習った公式や考え方を一つずつ当てはめてみる
- うまくいかなければ、別の方法を試す
大切なのは、「これで合っているかどうか」よりも、**「今、自分は何を試しているか」**を意識することです。
試した回数が増えるほど、応用問題に対する抵抗感は確実に下がっていきます。
試行力は、学年を超えて使える力です
この「試してみる力」は、中学1年だけのものではありません。
中学2年、中学3年と学年が上がるにつれて、使える知識や道具は増えていきます。
知識が増えるということは、試せる手段が増えるということです。
応用問題を解く力は、知識の量と試行力が組み合わさることで伸びていきます。
まとめ
応用問題を解くために必要なのは、特別なひらめきや才能ではありません。
- わからなくても手を止めないこと
- 知っていることを一つずつ試すこと
- 失敗も含めて「考えている途中」だと受け止めること
- 基本の手法を反復し、使える状態にしておくこと
この土台があると、試してみる勇気が出てきます。
その結果、応用問題が解ける経験が増え、さらに自信がつきます。
このサイトでは、こうした「考え方の土台」を、具体例とともに整理していきます。
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